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第12回  長野県の昔ばなし  『姨捨山(おばすてやま)』
(5月4日に長七郎さんから頂いたお話を、転載させていただいております。)
皆様 お早うございます。御機嫌いかがでしょうか、長七郎です。
風薫る季節を迎えました。レジャ−、旅行、スポ−ツ等と皆さま楽しくお過ごしのことでしょう。
私などは、混雑した所ではかえってみなさんの足手まといになるので、世間が少し静かになったところで、ゆっくりと心の洗濯を?しながら楽しむことにしています。(負け惜しみではありません。笑う)
ところで今、後期高齢者医療問題で国中揺れ動いていますが、お年寄りが安心して暮らせる制度の整備をお願いしたいものです。

いずれにしても、難しい話は国家議員の先生方に再検討していただくこととして、今回の昔話は、長野県に伝わる昔ばなしで、お年寄りの知恵によって、戦に巻き込まれないで国が救われたと言うお話です。

それでは今日も、昔話のはじまり、はじまり〜。

昔、年寄りの大嫌いな殿様がいて、『60歳になった年寄りは、山に捨てること』というお触れを出しました。殿様の命令には、誰も逆らえません。親も子も、その日が来たら山へ行くものとあきらめていました。

ある日のこと、一人の若い男が60歳になった母親を背負って山道を登っていきました。気がつくと、背中の母親が「ポキッ、ポキッ」と木の枝を折っては道に捨てています。男は不思議に思いましたが、何も聞かずにそのまま歩きました。

年寄りを捨てるのは、深い深い山奥です。男が母親を残して一人帰るころには、あたりはもうまっ暗やみ。男は道に迷って母親のところへ引き返してきました。

息子の姿を見た母親は、静かに言いました。『こんなこともあろうかと、途中で枝を折ってきた。それを目印にお帰り』。子を思う親の優しい心に触れた男は、殿様の命令に背く覚悟を決め、母親を家に連れて帰りました。
しばらくして、隣の国から『灰で縄をないなさい。出来なければあなたの国を攻める』と言ってきました。殿様は困りはて、誰か知恵のある者はいないかと国中にお触れを出しました。男がこのことを母親に伝えると、『塩水にひたしたわらで縄をなって焼けばよい。』と教えられ、男はこのとおりに灰の縄を作り、殿様にさし出しました。

しかし、隣の国ではまた難題を言ってきました。曲がりくねった穴の空いた玉に糸をとおせというのです。今度も男は母親に、『1つの穴のまわりに、はちみつをぬり、反対がわの穴から糸を付けたアリを入れなさい』と教えられ、殿様に伝えました。

すると、隣の国では『こんな知恵者がいる国と戦っても、勝てるわけがない』と攻め込むのをあきらめてしまいました。

殿様はたいそう喜び、男を城に呼んで『ほうびをとらす。欲しいものを言うがよい』と言いました。男は、『ほうびはいりません。実は・・・』男は決心して母親のことを申し上げました。
『なるほど、年寄りというものはありがたいものだ』と、殿様は自分の考えがまちがっていたことに気づき、お触れを出して年寄りを捨てることを止めさせました。それからは、どの家でも年老いた、親と仲良く暮らせるようになりました。
おしまい。
■ 長七郎の解説
親の心優しさに耐えかねて、息子は掟(おきて)を破って母親を家に連れ帰り、一生面倒をみると言った親子の情愛に心打たれました。
お年寄りの知恵は、長い人生の中でさまざまな困難な問題を乗り越えてきた経験が、大きな知恵袋となっているのです。
そして人間、年を重ねると少しずつ衰えてくるものです。
お年寄りを大切にしながら、少しでもその知恵を世の中に生かしていただきたいですね。
この話は、信州の山深い寒村に伝えられていますが、実際にあった話だそうです。食料に乏しかったことから、姥捨ての風習があったのではないかと言われています。
この昔話では60歳で山に行くようですが、言い伝えでは70歳で山に入る風習となっていたようです。

またこの言い伝えにもとづいて、1956年に深沢七郎が小説『楢山節考』を執筆し、さらに1983 年に映画化されて、カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞しました。

さて 次回は何処の民話へ……。乞う、ご期待を!!
■ 一読者の感想
貧しさとさだめの中で深い人間賛歌を描いた『楢山節考』と違って、この姥捨伝説は、シンプルな教えとハッピ−エンドが素敵です。人間が他の動物と異なり、文化を発展させることが出来たのは、老年期があったからだとも言われています。労働の制約から解放され、老年期に達することの出来た老人は、知恵と文化を受け継ぎ、増し加え、次の世代へと受渡していきます。だから老人の否定は、まさに人間そのもの否定につながるのですね。人口における高齢者比率が高まり、介護負担も増大する現代において、老人の叡智をどのように具体的に社会に活かしていくのか。高齢世代も若年世代も、真剣に問い続け、解を見出していかねばなりません。
 
長七郎の付録
本日のお誕生日の方おめでとうございます。
【 誕生日の花言葉 】

5月4日  ハナミズキ(アメリカヤマボウシ)(ミズキ科)  花言葉  公平にする。

『 庭をおおう 大木となりハナミズキ 花のあかりを 宵にひろげる』

満開のハナミズキが夕暮れの庭に明かりをともしているようです。明治時代、ワシントンにサクラを贈った返礼として寄贈されたというその一本だと聞きました。

歌人 鳥の海 昭子
 
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