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第10回  福島県福島市の昔ばなし  『大法螺吹きこのこの左衛門』
( 4月1日に長七郎さんから頂いたお話を、転載させていただいております。)
皆様 お早うございます。御機嫌いかがでしょうか、長七郎です。
早いもので今日は4月1日卯月の月に入りました。
こちら美杉台( 埼玉県飯能市 )も、ようやく春がやって来ました!
桜も今が真っ盛りで賑わっています。
ところで最近、入間川にいるかが出没しているとの噂で大騒ぎです。

え、えええ、それ本当なのと地元の人に聞いたが、入間のどの辺にいるか、いまはどこににいるか、私には全くどこにいるか見当?がつきません。

でも、昨日も飯能川原にも現れ、いるかが泳ぎ回っていたそうです。
そのいるかは、荒川を登って入間川に来たのかなあ?
うーぬんん、そうか、今日はエイプリルフールだったんだね、ゆるしてやっておくんなさい …… 。(笑い)
さて、 いつものように昔話をお送りしましょう。
今回は、エイプリルフ−ルに因んだ福島県の民話です。
それでは今日も、昔話のはじまり、はじまり〜。
ずっとむかしのことです。

みちのくのいなかに、雉子楽村(きじらくむら)というところがあって、そこには、このこの左衛門という長者の屋敷がありました。

やしきの広さは十八里四方もあり、美しいたいへんりっぱな家で、屋根はひょうの皮でふいてあり、金と銀の釘を使っていました。しかも裏の馬小屋には、良い馬が八頭も飼われていました。
あるとき、京都の人が松島見物に出かけ、ふとこの話を聞いて、国へのみやげばなしにでもと思い、長者の屋敷を、訪ねて行きました。
けれども、訪ねる雉子楽村(きじらくむら)は、どこにあるのかさっぱりわかりません。
やっと訪ねあてたその村は、高梨村(たかなしむら)「いまの余目の大字(おおあざ)」でありました。
雉子楽とは、鷹無し「鷹(たか)がいないと、雉子が楽にくらせる」のしゃれでした。
「このこの左衛門とは、どなたなのですか」と村の人に聞きますと、

「それは、孫左衛門さまだ」と教えられて、さっそく行ってみましたが、どこにも十八里四方の屋敷も、金や銀の釘で止めたひょうの皮も見られません。

ただあるのはみすぼらしい、なかば倒れかかった農家です。

「わたしは京都からきた者ですが、このへんに、このこの左衛門、いや孫左衛門さまの大きなお屋敷がありませんか」と聞きますと、 きたない身なりの、どことなく気軽なじいさんが、

「ああ、そうかい。その家はわしの家でな、このこの左衛門は、わしでごぜいます」とすましています。

京都の人ははじめて、孫左衛門だから、子の子の左衛門の意味がわかりました。
十八里もあるという屋敷はいたって狭く、栗の木が二本あっただけです。
「それはなあ、栗(九里)が二本だから、十八里というんでがすよ。」
ひょうの皮の屋根は、豹ではなく、米俵の俵で、屋根の漏るところにあてたものです。
馬小屋へ行ってみました。馬はおなかがすいているとみえて、からの鉢(かいばおけ)をひっぱっておりました。鉢ひく馬(はちひきうま)なんだそうです。
時の代官、塩見省三さまは、このこの左衛門が、うその名人であることを聞いていたので、
「そちは、うそがうまいそうじゃなあ」とおおせになりました。
「その、うそとやらを、聞かしてくれないか。」
「うそをつくと申しましても、じつはこれにもタネがありまして …… 。はっ、タネというのは、このうそ、つまりうそのつきかたを書いた本がありまして。」
代官は、そのうそのタネ本を見たくなりました。
「どうじゃ、その本を、わしに見せてはくれまいか。」
「はい、おやすいご用で。」
左衛門に、このうそのタネ本をかりるために、家来をやりました。
やがて家来は帰ってきましたが、うそのタネ本などは持ってきません。家来が言いました。

「うそのタネ本など、はじめからなかったのです。このようなうそが、ほんとうにうまいうそだというのです。」

代官さまは、これを聞いて、
「なにを、そんなうそをいうやつは、縛ってしまえ」 と怒りましたが、よく考えてみるとみごとなうそだと思い、
「ははは・・・・・・左衛門は、なかなかやりおるわい。このわしに、うそをつくとは。」 代官さまは、こう言って大笑いをしました。
このこの左衛門の家へ、大うそつきの家から、男が遊びに来ました。そして言うのには、
「今日あるところで、牛千匹を一つのタライに入れて、洗っているのを見てきたよ。」
すると、左衛門は笑って、

「そうかい、おれは天竺までとどいて、さらに地上までのび下り、また天竺までとどいている長い竹を見てきたよ」と答えました。

「そんな長い竹があるものか」と男が言うと、
「牛千匹を一度に洗うような、タライのたがは、おれの見てきたような竹でなくては作れまい」 と言ったので、さすがの男も、まいってしまいました。

ある時、このこの左衛門は、旅に出ることにしました。そしていつのまにか、鎌倉のあたりまでやってきました。

ふとみると、これより右ほらふき村と書いてあります。胸をわくわくさせながら行きますと、きたないみなりの男の子がきました。

案内してくれというと、子どもの言うのには、
「お父さんは、富士山が倒れそうだから、今朝せんこう三本もって、つっかい棒しに行った。」
まけては残念と思い、今度は、母さんはと聞いたところ、

「お母さんは、ゆうべ、びわこの水が漏れだしたから、すぐ止めてくれと頼まれて、コメヌカ三袋もって出かけたままだ。」

このこの左衛門は、負けないで、
「奈良の大仏のツリガネが、大風でぶうんと飛んだが、このへんに落ちなかったか」と言うと、
「ああそれなら、家の屋根のクモの巣にひっかかって、ぶらんぶらんと動いている。」と答えました。

さすがのこのこの左衛門も、子供でさえこれだ、大人はどんな大ほらふきだろうと、恐ろしくなって、また、みちのくにかえってきたということです。

おしまい。
(はなし:福島市丸子   香内佐一郎)
■ 長七郎の解説
今回は、4月1日エイプリルフ−ルだったので、ユ−モアな物語を選びました。
大法螺吹きには、上には上があるものですね。
でも日頃は、嘘や大法螺は、吹きたくないですね。
さて 次回は何処の民話へ……。乞う、ご期待を!!
■ 一読者の感想
このこの左衛門のうそやほらは、じつに見事ですね。もちろん人を傷つけたり害を与える、悪意のあるウソはいけません。でもこのこの左衛門のウソは、生活や人生を豊かにするウソという感じがします。読んでいて、佐賀のがばいばあちゃんを思い出しました。昨今のご時勢は、景気後退の中での生活必需品の値上がり。政治が混乱する中での年金、高齢者医療、少子化問題と、先行き暗い話題が多いです。でもこんな時こそ発想を転換をして、暗さを吹き飛ばすユ−モアによる庶民パワ−が、必要となってくるのでしょうね。
 
長七郎の付録
本日のお誕生日の方おめでとうございます。
【 誕生日の花言葉 】
4月1日 カブ(アブラナ科)  花言葉  慈愛
『慈しみ 慎み深く さくものよ 山畑隅の 蕪の黄の花』
ふるさとの庄内地方には、山の畑の隅に冬を越えて残っていたカブが、春の訪れと
ともに黄色い花をつけて、慈しみに満ちた風情を見せてくれます。
歌人 鳥の海 昭子
半月ほど前、一人で近くの公園へ出かけたのです。
何気なく手を広げた際、ピンポン大の木の実?に触れました。
私はどうしても気になるので、一昨日ガイドさんと見に行ったところ、ヤブ椿が見事に咲いていました。その写真を載せましたのでご観覧ください。→
ヤブ椿
 
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